compass

つまみ細工の手仕事生活

菱田春草展

菱田春草展@東京国立近代美術館に行きました。
好きな絵がたくさんあるのですが、いろいろな展覧会の中でひとつずつ見たことがあるくらいで、こんなにまとめて見ることができるなんてうれしいです。
生誕140年記念の大回顧展。ほぼ描いた年齢順に展示されていて画風の変化がわかります。

前日のイベント疲れもなんのその、台風が来る前の雨の中、竹橋へ。
こんなお天気のせいか人が少なく、大きな屏風をすこし離れた椅子に座ってゆっくり見ることができました。
「落葉」の前ではまるで暗い部屋にから外の景色を眺めているよう。今回「落葉」の連作5点が展示されるそうですが、会期によりこの日にあったのは4点でした。

初めて未完の「落葉」を見ました。
重文の「落葉」にくらべ、視線がやや木立の奥のほうに向いているように思えます。未完だけに描きこまれていないけれど、それがまるで霧のかかった林の中にいるようでした。未完「落葉」のほうが好きかもしれません。

有名な「黒き猫」は後期の展示でありませんでしたが、そもそも猫や鴉の絵が多く、脳内で「カートニアゴ」が再生されはじめ・・・。

 

ミュージアムグッズはもちろん猫だらけ。
目つきの悪い黒猫のぬいぐるみがなかなか捨て難く、よっぽど連れて帰ろうかと思いましたが、やめておきました。
図録は完全にフラットに開く装丁(コデックス装というそうな)になっていてとてもよいです。ほくほく買って帰りました。
書見台が欲しくなりますねー、これは。
これから細かい解説文をゆっくり読みます。


菱田春草展/2014年9月23日(火・祝)~11月3日(月・祝)/東京国立近代美術館